SPOT 02

二の丸跡と、籠城の記憶

三千の包囲を退けた、水の戦略。

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あなたが今立っているのは、二の丸跡です。

この広さ、感じていただけるでしょうか。東西に約五十メートル、南北に三十メートル。戦国時代には、ここに家臣たちの詰め所と、兵糧庫が置かれていました。

天正十二年、この城は三ヶ月の籠城を経験しています。

周囲を囲んだのは、隣国の大名・加賀崎氏の軍勢、およそ三千。対する籠城兵は、わずか四百。それでも葛城軍は落ちませんでした。

秘密は、水です。

城内には、山の湧き水が引き込まれていました。当時の城攻めの常套手段は、水を断って兵を干上がらせること。しかしこの城には、囲まれても尽きない水源があった。設計した城主の先見の明を、のちの軍記物は「葛城の水、三千を退けたり」と記しています。

三ヶ月の後、加賀崎軍は撤退しました。城は落ちなかった。

その判断の場となったのが、この二の丸です。石垣の上に立ちながら、四百人の武将たちが何を語り合ったか。耳を澄ませると、風の音の中に何か聞こえるかもしれません。

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